○美浜町図書館資料収集要領

平成31年4月1日

要綱

(目的)

第1条 この要領は、町民が生涯にわたって豊かな暮らしができるように、美浜町図書館が「学びの館・まちの頭脳」としての機能を果たし、生涯学習の根幹となる施設とするため、図書館法(昭和25年法律第118号)美浜町図書館の設置及び管理に関する条例(平成13年美浜町条例第28号)美浜町図書館の設置及び管理に関する条例施行規則(平成14年教育委員会規則第2号)及び図書館の自由に関する宣言(昭和29年日本図書館協会宣言。以下「宣言」という。)等に基づき、基本的な収集方針を定める。

(収集基本方針)

第2条 収集の方針は、学習、教養、趣味、娯楽及び調査研究にかかる基本資料を中心に、公共図書館の役割、機能及び利用者各層の要望に十分配慮し、幅広く収集する。

2 収集の原則は、次のとおりとする。

(1) 町民の「心」を育むため、あらゆる分野について良質な資料を収集する。

(2) 宣言をふまえ、あらゆる思想・信条・宗教にとらわれず、中立かつ公平な立場に立って資料を選定する。ただし、公序良俗に反する資料は除外する。

(3) 多様な対立する意見のある問題については、それぞれの観点の資料を収集する。

(4) 個人、企業、団体等からの圧力や干渉に左右されることなく収集する。ただし、営利目的、宣伝等の内容に関する資料は収集しない。

(5) 利用者の要求を正しく反映するように留意し、将来にわたる長期的な利用を予測して資料の組織化に努める。

(6) 蔵書構成は利用状況を常に考慮したものとし、特定のものに偏ることのないように客観的な立場に立って収集する。

(7) 図書館職員の個人的関心や好みに偏ることなく収集する。

(8) 学校との連携を考慮して学習用図書を収集する。

(9) 学習参考書や資格試験等の問題集は収集しない。

(10) 漫画については、寄贈で受け入れるのみとし購入はしない。ただし、学習用や解説用に漫画や漫画的表現を用いた資料やコミックエッセイについては、厳選して収集する。

(11) 資料の形態について、製本が粗雑な資料やしかけの多い資料など長期の利用が見込めないものは収集しない。

(資料選定基準)

第3条 資料別選定基準は、別表第1のとおりとする。

2 一般書における分野ごとの選定基準は、別表第2のとおりとする。

3 児童書における分野ごとの選定基準は、別表第3のとおりとする。

4 中高生向けの図書(以下「ヤングアダルト図書」という。)における分野ごとの選定基準は、その主題、表現方法、装丁及び活字の大きさ等が中高生に適していることに留意するほかは、一般書における分野ごとの選定基準に準じて収集する。

(資料選定方法)

第4条 資料選定については、図書館職員全員で行う。

2 選定についての最終責任は図書館長にある。

この要領は、平成31年4月1日から施行する。

別表第1(第3条関係)

資料別選定基準

Ⅰ 一般書

1

各分野にわたり基本資料を収集する。ただし、極めて高度な専門書又は学術書を除き、必要に応じて専門書も収集する。

2

情報が古くなった資料は改訂版、類書、若しくは新刊本を収集することで書架の鮮度を保つ。

3

ベストセラーやロングセラー等、よく貸出される分野や著者の資料を優先して収集する。

4

予約件数が10件を超えた場合は、複本を購入することができる。

5

町民の要望に応じた蔵書とするため、リクエストを受けた資料で発行から半年以内のものは購入することができる。

6

新刊本を中心に収集し、必要に応じて既刊の資料や各分野の受賞作品も収集する。

Ⅱ 児童書

1

乳幼児から小学生までを対象とし、各発達段階に応じた資料を収集する。

2

児童の知識及び情操を高め、健全な人間育成、読書習慣の形成に役立つ資料を各分野にわたり幅広く収集する。

3

利用回数が多く汚破損が目立つ資料は、買替をすることができる。

Ⅲ ヤングアダルト図書

1

中高生を対象とし、時事性又は話題性に留意した魅力ある資料を収集する。

Ⅳ 参考図書

1

町民の調査研究のために必要な資料を各分野にわたり幅広く収集する。

Ⅴ 郷土資料・行政資料

1

美浜町に関する資料や美浜町で刊行された資料は積極的に収集する。町内の学校や企業の出版物(パンフレットを含む。)、及び町内の作家の著作物についても積極的に収集する。

2

知多地域及び愛知県に関する資料は、積極的に収集する。

Ⅵ 雑誌

1

町民の趣向及び流行に留意し、教養、文化又は趣味などに役立つ各分野の基本資料を幅広く収集する。

2

利用状況を確認し、選定の見直しを適宜行う。

Ⅶ 新聞

1

主要な日刊紙を中心に収集する。

2

政党新聞は、寄贈で受け入れるのみとし購入はしない。その際充分な検討を必要とする。また特定の政党に偏ることのないよう留意し、所蔵はしない。

Ⅷ 点字図書・録音図書・大活字本

1

点字図書又は録音図書は、利用状況を考慮し利用が見込める資料を収集する。

2

大活字本は、人気の作家やベストセラーの資料を中心に幅広く収集する。

Ⅸ AV資料

1

録音図書(CD)は、音楽、諸芸、文学又は記録等の基礎的な作品を中心に収集する。

2

映像資料(DVD)は、記録、文化、科学、美術、スポーツ又は諸芸等の基礎的な作品や映画若しくはアニメーションで、一定の評価を得ている作品を収集する。

3

AV資料は、著作権承認済で図書館向けに提供されている資料を収集する。

別表第2(第3条関係)

一般書分野別選定基準

Ⅰ 0類(総記)

1

参考文献として利用される頻度が高い百科事典・逐次刊行物・年鑑・新聞などは、あらゆる角度からの要求に耐えられる情報を持った資料を積極的・系統的・継続的に収集する。

2

情報科学は、常に新しい情報が提供できるよう留意し蔵書の更新を行う。

3

コンピュータに関する資料は、ソフトウェアの解説書や入門書など基本的な技術書・実用書を幅広く収集する。

4

図書館・図書館学に関する資料は、専門性が高い資料まで収集する。

Ⅱ 1類(哲学)

1

哲学・心理学・倫理学は、特定の思想・学派に偏ることなく、各分野の入門書・概説書などの基本資料を収集する。

2

宗教は、特定の宗派に偏ることなく公平な立場で収集する。

3

人生訓・教訓については、厳選して収集する。

4

心霊研究・易占いについては、科学的な視点をもって書かれた研究書や解説書、当該主題に関する古典的な資料を厳選して収集する。

Ⅲ 2類(歴史)

1

各分野の基本資料を中心に体系的に収集する。

2

歴史・伝記は、記述内容に裏づけがあり、信頼性のある資料を収集する。

3

旅行ガイドブックやマップ等は、常に新しい情報が提供できるよう留意し資料を収集する。

Ⅳ 3類(社会科学)

1

各分野の基本資料を中心に体系的に収集する。

2

ビジネス書・実用書は、最新の資料を厳選して収集する。

3

法律・税制については、最新の資料を収集する。

4

教育学については、教員を利用対象とする指導書は収集しない。

5

投資に関する資料のうち、専ら投資欲を煽る資料は収集しない。

6

社会情勢の変動に合わせ、新しい事項が記載された基本資料を収集する。

Ⅴ 4類(自然科学)

1

各分野の基本資料を中心に収集し最新資料の収集に努める。特に医学の分野は、5年で情報が変化することを考慮し間違った情報を提供することのないよう留意する。

2

医学については、健康・予防に関する資料を中心に収集し、高度な専門書は収集しない。また民間療法や実証的研究に基づかない健康法などに関する資料は、信頼性に留意して収集する。

Ⅵ 5類(技術)

1

技術工学は、新しい理論・動向・技術をふまえたもので入門的な資料を収集する。

2

家政学・生活科学は、魅力ある資料を幅広く厳選して収集する。

3

趣味に役立つ資料は、積極的に収集する。

Ⅶ 6類(産業)

1

農業・園芸は、実用書からある程度専門的なものまで幅広く収集する。

2

運輸・交通・通信業については、最新の資料を収集する。

3

観光・レジャーについては、積極的に収集する。

Ⅷ 7類(芸術)

1

美術全集・写真集・工芸品集などの高価な資料は、十分留意して収集する。

2

嗜好性の高い分野は、入門書・概説書を中心に幅広く収集する。各スポーツの案内・技術解説書は、町民の関心が高い種目の資料を中心に収集する。

3

芸術家やスポーツ選手等の鑑賞のみを目的とした写真集は収集しない。

4

芸能人・スポーツ選手等の著作は、厳選して収集する。ただし芸能活動の宣伝と思われる資料は収集しない。

Ⅸ 8類(言語)

1

入門書・概説書を中心として、町民の教養・学習・実用に役立つ資料を収集する。

2

時事性、話題性及び利用者の傾向に留意し、最新の資料を収集する。

3

外国語について書かれている資料は、英語を中心に収集する。

Ⅹ 9類(文学)

1

小説・エッセイについては、古典から現代まで利用者の関心、話題性に留意して幅広く収集する。

2

各賞受賞作品は、時期を逸せずに収集し、過去の受賞作品も積極的に収集する。

別表第3(第3条関係)

児童書分野別選定基準児童書

Ⅰ 児童文学

1

日本文学・外国文学ともに、自主的な読書を楽しむ小学生に適した資料を古典から現代文学まで幅広く収集する。

2

小学生に人気のあるシリーズや作家の資料は、積極的に収集する。

3

小学生の豊かな想像力に応えられる資料を収集する。

Ⅱ ノンフィクション(0~8類)

1

小学生の興味・関心に応えられる資料を記述内容の正確さ、数値情報の正しさ、出典の明示などに留意し幅広く収集する。

2

教科単元との関連に留意し、教科書学習に役立つ資料を収集する。

3

常に新しい情報が提供できるように蔵書の更新を行う。

Ⅲ 絵本

1

文と絵が一体化しているものを、創作絵本・昔話絵本・科学絵本まで幅広く収集する。

2

長く読み継がれている作品は、複本とともに収集し広く子どもたちが利用できるよう留意する。

3

乳児が利用する資料については、買替等を行い清潔な資料を提供する。

Ⅳ 紙芝居

1

集団への読み聞かせのための資料として、画面の引き抜き効果等を考慮しながら、生活・しつけを含むさまざまなジャンルから幅広く収集する。

2

乳幼児・小学生に人気のある作家の資料は、積極的に収集する。

3

乳幼児・小学生の豊かな想像力に応えられる資料を収集する。

Ⅴ 外国語資料

1

外国語資料は、英語で書かれているものを中心に収集する。

2

絵本は、外国語に翻訳されている日本の作家の作品や原作が英語のもので日本語版の出版がある作品を中心に収集する。

3

幼いころから英語に親しむことを目的とした資料を収集する。

4

教科書学習に役立つ資料を収集する。

Ⅵ その他

1

ビッグブックは、絵本の所蔵があり貸出回数の多いもので読み聞かせに適した作品を収集する。

2

保護者、ボランティア及び教師等が利用する資料も、必要に応じて収集する。

美浜町図書館資料収集要領

平成31年4月1日 要綱

(平成31年4月1日施行)