公開日 2023年03月31日
猫は繁殖力が高く、数が増えることにより、フンやいたずらも増えてきます。また、餌を与えている人が餌やりをやめたとしても、猫がごみ等を漁るようになりかえって迷惑行為が増えたり、ほかの人が新たに餌を与え始めたりして多くの問題は解決しません。
さらに、猫を捕獲し、ほかの場所に捨てることは遺棄に当たり法違反となり、罰せられることがあります。
遺棄や虐待の例
- 動物をみだりに殺したり、傷つけたりする行為(5年以下の懲役または500万円以下の罰金)
- 必要な世話を怠り、十分なエサや水を与えない行為(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)
- 動物を捨てる行為(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)
上の行為に該当する可能性がある行為
- 野良猫を捕獲して別の場所に放す
- 生まれた猫を段ボールに入れて路上や他人の敷地に放置する
注意
飼えなくなった猫や野良猫を役場環境課、愛知県動物愛護センター知多支所に直接持ち込んでも引き取ることはありません。
野良猫対策について
前述により、猫への直接的な対応は非常に難しいため、近年では地域にいる「所有者のいない猫」や「餌をやっている人」を「排除する」のではなく、私たち人間と同じ「命あるもの」としてとらえ、地域の中で猫を「適正管理する」ことで地域住民との共生を認め、自分たちのまちの問題として、迷惑やトラブルを解決し環境美化を図っていく「地域猫活動」が注目を集めています。
地域猫活動とは
野良猫を適切に飼養・管理するために、地域の住民の理解と協力のもとで共同飼養する活動のことです。
その地域に住んでいる住民たちが協力し、地域に住み着いている猫に不妊去勢手術を行い、今以上に数が増えないように管理します。
併せて餌やりやフンの始末を適切に行うことにより、猫によって迷惑を被っている住民の理解が得られるよう配慮をし、また、餌場やトイレの管理をすることで、地域の環境美化にもつながります。
「地域猫活動」はこうして、地域ぐるみで、地域にいる猫を飼養しながら徐々に頭数を減らし、トラブルの解決を目指すものです。
地域猫活動を行うために必要なこと
1 地域の方の理解・協力を得る
地域猫活動を行うにあたり、地域の協力は不可欠です。
地域の方々に地域猫活動を行っていることを知っていただくための回覧用チラシの参考例を作成しましたので必要に応じて内容を修正し、ご活用ください。
2 適切な餌やりの方法を実践する
野良猫がかわいそうだからと安易な気持ちで餌を与えていませんか。
マナーを守らずに世話をすると、地域住民に迷惑となる様々なトラブルを起こしてしまいます。
地域猫活動をするためには、トラブル防止のため、地域の理解を得たうえで次のことを守りましょう。
- 周囲に迷惑をかけない餌やり
- 猫に餌を与える場所は、自身の所有地又は管理者の許可を得た土地としましょう。
- 決められた時間に与え、食べ終わったらすぐに清掃を行い、周辺を清潔に保ちましょう。
- 置き餌(餌を置いたままその場を離れたり、片づけをしないこと)は、やめてください。
- 牛乳やナマ物を与えることは控えましょう
3 トイレを設置する
餌を与える以上、その猫がしたフン尿の始末をしましょう。
- 飼い主のいない猫でもトイレのしつけは可能です。餌を与える場所から少し離れたところに猫用のトイレを設置するなどして、地域の方々に迷惑がかからないように工夫しましょう。
- トイレの設置場所は自身の所有地又は管理者の許可を得た土地としましょう。
- トイレは1日1回以上清掃しましょう。
- トイレ以外の場所に猫がしたフンも、清掃に努めましょう。
不妊去勢手術
不妊去勢手術を行うことで、不必要な繁殖を防ぐだけでなく、発情期の鳴き声を抑え、尿のにおいを薄くすることができます。
- 手術済みの猫には一目で分かるよう、必ず目印を付けます。手術後の麻酔下で獣医師がV字型にカットする方法は、痛みもなく確実です。
- 所有者がいる猫を無断で保護し手術を行うことはやめてください。トラブル防止のため、飼い猫は完全室内飼育をしましょう。
- 野良猫は警戒心が強いため、保護の前に定期的な餌やりが必要になる場合があります。
公益財団法人どうぶつ基金さくら猫無料不妊手術事業
公益財団法人どうぶつ基金が不妊手術・ワクチン・ノミ駆除薬の費用を全額負担する「さくらねこ無料不妊手術事業」に参加し、地域猫活動を行うボランティア 団体等と連携して TNR 事業を行います。 「さくらねこ無料不妊手術事業」とは、飼い主のいない猫に対し「さくらねこTNR (Trap/捕獲し、Neuter/不妊去勢手術を行い、Return/元の場所に戻す、その印 として耳先をさくらの花びらのように V 字カットする)」を実施することで,繁 殖を防止し,「地域の猫」「さくらねこ」として一代限りの命を全うさせ,飼い主 のいない猫に関わる苦情や,殺処分の減少に寄与する活動です。
美浜町は、令和4年度から公益財団法人どうぶつ基金の「さくらねこ無料不妊手術事業(行政枠)」で発行している無料不妊チケットの交付窓口となり、地域猫活動を行う町民(個人、ボランティア団体等)に対し、チケットを配布します(希望制)。
チケットを配布された後、ご自身でどうぶつ基金の協力病院に飼い主のいない猫(野良猫)をお連れいただいて、不妊去勢手術をしていただくこととなります。チケットのご利用を考えている方は、環境課までご相談ください。
参考ページ
さくらねこ無料不妊手術事事業(公益財団法人どうぶつ基金 外部リンク)
注意事項
- 協力病院は美浜町外の病院(刈谷市内、岡崎市内、名古屋市内等)となります。申請時の病院の受け入れ状況によりご希望に添えない場合もあります。
- ノミ除け薬やねこ風邪予防ワクチンは無料で投与されますが、病院によっては別途費用(抗生物質等)を負担していただく場合があります。
- チケットのお渡しには時間がかかります。(最長2カ月)利用を検討されている方はお早めにご相談ください。
(原著作者「公益財団法人どうぶつ基金」)