公開日 2014年04月10日
美浜町が炭焼きを始めたきっかけ
美浜町は、緑と美しい海 に囲まれていて、「自然と共生する町づくり」を進めています。中でも里山の自然は貴重な緑であり、町ではこの里山をぜひ復活させたいと考えました。
里山の自然は人の手が入ることにより自然と人間の活動がバランスした自然ですから、人の手が入ることが必須です。そのため、町では里山の保全、資源の有効利用に取り組み始めました。
山の新陳代謝を良くし、活性化させるためには、古い木を切って若い木を山に残すことが必要なのですが、それには費用がかかります。そこで美浜町の山に多く自生している竹やうばめがしに着目し、切った竹や木から炭を焼きこれを利用すれば、一石二鳥だと考えました。言ってみれば地域資源のリサイクルです。それにもう一つ、中心になって活動をしていただいている高齢者のみなさんが、炭焼きを通して自然と接し、健康で生き生きと暮らせるためにこのような環境を提供することが大切だと考えたからです。(現在、備長炭窯については実施していません。)
美浜町の炭焼き事業
現在の美浜町の炭焼き事業は、平成11年度の竹炭から始まりました。美浜町が炭に注目したのは、町内の山林に多く自生する竹です。山林が竹の勢力に押されて竹林に変わってしまい、原料となる竹がふんだんにあったことです。
平成11年度には町内の地区住民に働きかけを行い、18基の炭焼き窯を設置しました。その他に1基を中学校の体験学習のために町内の野間中学校に設置しました。炭焼きの指導には、株式会社サクセスアイの新野恵氏、炭焼きの名人、杉浦銀治氏にお願いしました。この年、布土地区では、布土小学校炭焼き体験教室、親子体験教室などを通じ、子どもたちも竹炭焼きをしました。また、炭の持つ水の浄化作用を利用し、河川浄化にもチャレンジしました。
平成12年度では、ジャスコ半田店においてイベント販売を行い好評を博しました。平成12年5月22日には、静岡県の三ヶ日中学校の生徒25名が総合学習の一環で河和地区の炭焼きクラブにおいて炭焼き体験をしました。上野間地区炭焼研究会においては、9月17日、24日の両日、愛知万博プレイベント「キッズプレイキャンパス」の子どもたち50名を受け入れたほか、農業体験ツアー「魅力発見あいちの農村」では45名の方々が炭焼きを体験しました。